大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和33(あ)1438 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人佐々野虎一の上告趣意第一点について。

所論は、日本国憲法は旧憲法七三条に従い適法に改正されたものではないから無

効であり、これに基礎をおく最高裁判所も適法なものとはいえないというが、右は

原判決そのものの違憲違法を主張するものでなく、刑訴四〇五条の上告理由に当ら

ない。

同第二点は違憲をいうがその実質は単なる訴訟法違反の主張であり(記録による

と原審は事実の取調として公判廷で被告人に詳細の質問をし、また被告人の精神鑑

定をもさせている)、同第三点は憲法三八条一項違反をいうが、原判決の是認した

第一審判決が証拠として採用した昭和三二年二月九日付被告人の司法警察員に対す

る供述調書は第一審公判において被告人がこれを証拠とすることに同意しているの

みならず、強要等により不任意になされたものであることは記録上認められないか

ら、所論は前提を欠き、いずれも同四〇五条の上告理由に当らない。

同第四点のうち、憲法三六条の残虐刑をいう点は被告人の所為は決して原判決の

いう如く残忍無慈悲なものでないとの趣旨であつて違憲の主張でなく、その余の論

旨とともに量刑不当の主張であつて同四〇五条の上告理由に当らない。

被告人本人の上告趣意は、被告人が判示日時判示被害者方に行つたのは予め計画

的にこの家を目当てにして行つたものでなく、また、殺意もなかつたという等の事

実認誤の主張、被告人の司法警察員に対する供述は誘導等による不任意のものであ

り、これを事実の認定、判断の資料とした第一、二審判決は違憲、違法であるとの

主張及び量刑不当の主張をいでず、いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

(被告人の警察供述の不任意性についての所論に対する判断は前記弁護人の上告論

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旨第三点に対する判断と同じである。)

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三九六条、一八一条一項但書により裁判官全員一致の意見で

主文のとおり判決する

検察官 稲川龍雄出席

昭和三四年四月二八日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 垂 水 克 己

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 石 坂 修 一

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